七つの会議
池井戸潤「七つの会議」。
映画化で話題になっていること、
自分も仕事で悩んでいることから、
何かヒントになると思い手に取りました。
読んで思ったことは2つ。
まず、
働く上での価値観や信念のようなものは、
その人の出自や育ってきた環境に
随分影響されるのだなということ。
そして、
やはり社会は砂漠なのだということ。
会社って、組織って、
どこも中学生のいじめの延長のような、
低俗な人間関係の上に成り立つ運命なのか?
そう考えると虚しくなります。
それでも、その中に自分なりのやりがいを見つけ、
生きていくしかない。
そこにささやかな希望が込められているように
感じました。
会社員なら誰もがもつもどかしさや虚無感に、
共感できる部分は多いと思います。
周りの人も自分と同じように悩み苦しんでいる、
だから自分ももう少し耐えてみよう、という
同調の論理は、
非常に日本的だと思いました。
元大手銀行マンという作者の経歴に納得です。