直木賞
辻村深月「鍵のない夢を見る」
を勝手に始めました。
あらすじはAmazonより。
望むことは、罪ですか?
彼氏が欲しい、結婚したい、
ママになりたい、普通に幸せになりたい。
そんな願いが転落を呼び込む。
普通の町に生きるありふれた人々に
ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を
見事にとらえる5篇。
現代の地方の姿を鋭く衝く短篇集。
小説の主題は暗いんですが、
作者の陽のエネルギーも同時に感じられました。
この人、普段は良い人なんだろうな〜みたいな。
個人的には、最後の話が刺さりました。
わたしは妊娠、出産の経験はないけれど、
きっとこんな気持ちになるんだろうな〜と。
良いワクチンになった気がします。
悪人
吉田修一「悪人」。
あらすじはAmazonより。
福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、
携帯サイトで知り合った土木作業員に
殺害された。
佐賀市内に暮らす馬込光代もまた、
何もない平凡な生活から逃れるため、
出会い系サイトへアクセスする。
そこで運命の相手と確信できる男に出会えた
光代だったが、彼は殺人を犯していた。
彼女は自首しようとする男を止め、
一緒にいたいと強く願う。
その一方で、被害者と加害者に向けられた
悪意と戦う家族たちがいた。
誰がいったい悪人なのか?
事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは?
(※ここから先はネタバレ注意です)
「出会い系サイトで知り合った殺人犯と逃げる」
という設定の奇抜さにも関わらず、
これは純愛だ、と思いました。
ラストシーンは、
官能的とすら言えるかもしれません。
余韻がすごいです。
簡単に人と繋がれる今の時代、
裏切られるのも簡単です。
それでも他者と関わらないと生きていけないのは
人間の美点であり、弱さである。
そんなことを考えた作品でした。
ハイリー・センシティブ・パーソン
HSPということばを初めて知りました。
自分が内向的な性格であることは
以前から自覚していましたが、
これはあまりにも度が過ぎるのではないか?
社会生活を送る上で問題なのではないか?
と悩むことが増え、
心理学の本やサイトを見ている中で見つけました。
言葉自体は下記サイトで説明されているので、
ここでは割愛。
人によって、センシティブ(敏感)さの
種類や程度はさまざまですが、
わたしは、特に聴覚と触覚が敏感なのかなぁと
思いました。
聴覚だと、
・音楽を聴きながら本が読めない
・電車や街など、騒音の中で音楽が聴けない
・人と話しながら作業できない、など。
触覚だと、
・他人との接触が不快
・洋服の採寸や病院の診察が苦痛
その他にも、
・半液状のソースがかかった料理は汚く感じる
・もらい泣きが激しい
・怒っている人に話しかけられない
などなど、改めて挙げてみると、
自分、超繊細じゃん!笑 という感じでした。
自分がHSPだと自覚できたからといって、
社会で生きやすくなるわけではないけれど、
自分の性格傾向に名前が付いているというのは
安心材料になる気がします。
5人に1人はHSP、という割合も励みになります。
周りにも同じ気持ちの人はいるんだ!
庇護力と攻撃性
心理学の本に、こんなことが書いてありました。
「人間の長所と短所は表裏一体で、
相手の魅力だと思っていた面が
知らないうちに不満の種になっていることがある」
例えば、頼れるけど強引で支配的、
よく気がつくけど神経質。など。
わたしも、「守ってくれる」夫のことを
「攻撃的で怖い」と感じることがありますが、
心理学の分野で既に説明されていることだと
分かってなんだか安心しました。
話は逸れますが、
職場にも些細なことで感情的に怒る人がいます。
男性って、そういう人が多いのかな?
父が超温厚な人だったので、
はじめはすごくびっくりしましたが、
最近は少し慣れてきました。
人の性格は変えられないし、
周囲がうまくコントロールするしかないのかなぁ
と思う今日この頃です。