はるまきパンダの徒然日記

日々の暮らしに彩りを。

直木賞

辻村深月「鍵のない夢を見る」

 

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芥川賞直木賞受賞作品を集中して読む月間」

を勝手に始めました。

 

あらすじはAmazonより。



望むことは、罪ですか?

彼氏が欲しい、結婚したい、

ママになりたい、普通に幸せになりたい。

そんな願いが転落を呼び込む。

普通の町に生きるありふれた人々に

ふと魔が差す瞬間、転がり落ちる奈落を

見事にとらえる5篇。

現代の地方の姿を鋭く衝く短篇集。

 

小説の主題は暗いんですが、

作者の陽のエネルギーも同時に感じられました。

この人、普段は良い人なんだろうな〜みたいな。

 

個人的には、最後の話が刺さりました。

わたしは妊娠、出産の経験はないけれど、

きっとこんな気持ちになるんだろうな〜と。

良いワクチンになった気がします。

 

好きな絵

休日、絵を観て過ごすことが増えました。

 

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今までは、ルノワール、モネなど、

なんとなく印象派が好きだったけど、

最近は現代絵画を観るのも楽しい。

 

好きな画家を開拓したいなぁと思ったり。

 

絵を観るとか、音楽を聴くとか、

本当に贅沢な時間ですよね(^ ^)

 

介護と尊厳死

羽田圭介「スクラップ・アンド・ビルド」。

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「じいちゃんなんて早う死んだらよか」。

ぼやく祖父の願いをかなえようと、

孫の健斗はある計画を思いつく。

自らの肉体を筋トレで鍛え上げ、

転職のため面接に臨む日々。

人生を再構築中の青年は、

祖父との共生を通して次第に変化してゆく―。

瑞々しさと可笑しみ漂う筆致で、

老人の狡猾さも描き切った、第153回芥川賞受賞作。

 

芥川賞受賞作ということで以前から興味があり、

読んでみました。

予想より軽い筆致で読みやすかったです。

自分が介護に直面したときに、

もう一度読み返したいと思いました。

 

悪人

吉田修一「悪人」。

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あらすじはAmazonより。

福岡市内に暮らす保険外交員の石橋佳乃が、

携帯サイトで知り合った土木作業員に

殺害された。

佐賀市内に暮らす馬込光代もまた、

何もない平凡な生活から逃れるため、

出会い系サイトへアクセスする。

そこで運命の相手と確信できる男に出会えた

光代だったが、彼は殺人を犯していた。

彼女は自首しようとする男を止め、

一緒にいたいと強く願う。

その一方で、被害者と加害者に向けられた

悪意と戦う家族たちがいた。

誰がいったい悪人なのか?

事件の果てに明かされる殺意の奥にあるものは?

 

(※ここから先はネタバレ注意です)

「出会い系サイトで知り合った殺人犯と逃げる」

という設定の奇抜さにも関わらず、

これは純愛だ、と思いました。

ラストシーンは、

官能的とすら言えるかもしれません。

余韻がすごいです。

 

簡単に人と繋がれる今の時代、

裏切られるのも簡単です。

それでも他者と関わらないと生きていけないのは

人間の美点であり、弱さである。

そんなことを考えた作品でした。

ハイリー・センシティブ・パーソン

HSPということばを初めて知りました。

 

自分が内向的な性格であることは

以前から自覚していましたが、

これはあまりにも度が過ぎるのではないか?

社会生活を送る上で問題なのではないか?

と悩むことが増え、

心理学の本やサイトを見ている中で見つけました。

 

言葉自体は下記サイトで説明されているので、

ここでは割愛。

https://hsptest.jp/about

 

人によって、センシティブ(敏感)さの

種類や程度はさまざまですが、

わたしは、特に聴覚と触覚が敏感なのかなぁと

思いました。

聴覚だと、

・音楽を聴きながら本が読めない

・電車や街など、騒音の中で音楽が聴けない

・人と話しながら作業できない、など。

触覚だと、

・他人との接触が不快

・洋服の採寸や病院の診察が苦痛

その他にも、

・半液状のソースがかかった料理は汚く感じる

・もらい泣きが激しい

・怒っている人に話しかけられない

などなど、改めて挙げてみると、

自分、超繊細じゃん!笑    という感じでした。

 

自分がHSPだと自覚できたからといって、

社会で生きやすくなるわけではないけれど、

自分の性格傾向に名前が付いているというのは

安心材料になる気がします。

5人に1人はHSP、という割合も励みになります。

周りにも同じ気持ちの人はいるんだ!

泣く大人

江國香織「泣く大人」。

 

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江國香織は大好きな作家で、

バイブルにしている本が何冊かあります。

 

飼い犬「雨」との日常や、

男友達についての考察、読書日記など、

朝露のようにきらきらしたことばが

たくさんつまったエッセイでした。

庇護力と攻撃性

心理学の本に、こんなことが書いてありました。

「人間の長所と短所は表裏一体で、

相手の魅力だと思っていた面が

知らないうちに不満の種になっていることがある」

例えば、頼れるけど強引で支配的、

よく気がつくけど神経質。など。

 

わたしも、「守ってくれる」夫のことを

「攻撃的で怖い」と感じることがありますが、

心理学の分野で既に説明されていることだと

分かってなんだか安心しました。

 

話は逸れますが、

職場にも些細なことで感情的に怒る人がいます。

 

男性って、そういう人が多いのかな?

父が超温厚な人だったので、

はじめはすごくびっくりしましたが、

最近は少し慣れてきました。

 

人の性格は変えられないし、

周囲がうまくコントロールするしかないのかなぁ

と思う今日この頃です。