はるまきパンダの徒然日記

日々の暮らしに彩りを。

幸せと不幸せ

太宰治ヴィヨンの妻」。

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放蕩人の夫をもつ妻が語る短編。

Amazonのブックレビューには、

「家庭のエゴイズムを憎悪しつつ、

新しい家庭への夢を文学へと完璧に昇華させた」

作品とある。

 

印象的だったのは、男女の幸せについて

語られたことば。

 

「女には、幸福も不幸もないものです」

「男には、不幸だけがあるんです。

いつも恐怖と戦ってばかりいるのです」

 

これ、すごく的を射ていると思いました。

女は、幸せも不幸せも飛び越えた場所で、

只々現実を生きる。

男は、幸せに希望を持つせいで、不幸を感じる。

 

リアリストとロマンチスト。

男女の本質的な性差について考えた作品でした。